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女児祝い着の文様のいわれ(14)

きもの、特に礼装のきものは、寿ぎの心を文様に託します。わたやではお宮参りの祝着をお買い上げいただいたお客様に祝着に描かれた文様のいわれを解説してお渡ししております。

一方井楓夏様2.jpg


大河をゆったり流れる2つの鞠を見守るように桜の花弁と椿がお供をしています。花ははかないものですがきものに描かれたは花は永遠の命を持ちます。さくらは「さ=米」「くら=蔵」の意味があり人々に愛される花であると同時に稲作の始まりを意味しています。つばきは、たった1輪で春を表す花として古来より愛されて来ました。地色の黄色は虹の中心になる色です。絞りはそれ自体が人間にとって最も大切な水を表しています。
また鞠は古来より女児の魔よけ厄除けとして贈られる慣わしがあります。意味は七色の糸は魔よけ。また丸いその形は幸せが円満に、ころころとはずみながらころがっていつまでも続くようにとの願いが込められています。現実にはありえない現象も、描かれた意匠の中では起こり得ます。美智子皇后が皇室に嫁がれる際に、お母様が、「鞠の糸がつながっているように、平民から皇族になっても親子の縁は途切れることがない」と願われて鞠の図柄のきものを誂えられたお話は有名です。
人生という大河を、花々に見守られながらゆったりと歩みだされた楓夏様の、健やかなご成長を心より祈念申し上げております。

                                    情苞劇場わたや和服文化研究室

 


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