先日、宝船の枕絵のことを解説したときに、元日に「お宝~ お宝~」といって売り歩く人がいたことを書きましたが、みすゞさんの詩にそのことをうたった詩があります。仙崎でもみすゞさんの時代そんな人がいたのでしょうか?
以下にその詩をご紹介します。
ゆめ売り
年のはじめに
ゆめ売りは、
よいはつゆめを
売りにくる。
たからの船に
山のよう、
よいはつゆめを
つんでくる。
そしてやさしい
ゆめ売りは、
ゆめの買えない
うら町の、
さびしい子らの
ところへも、
だまってゆめを
おいてゆく。
(金子みすゞ童謡集「明るいほうへ」より)
